カテゴリー一覧
ランキング
タグ一覧
新型コロナの影響を受け、客足が遠のく飲食業界。
「経営する飲食店の売上を伸ばしたい」、「お店の認知度をあげたい」と集客に悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。
美味しい料理と気持ちの良い接客だけでは新規の顧客を獲得することはできません。
飲食店で上手に集客をするにはお店で提供する商品に加え、販促施策も重要になります。
この記事では集客に力を入れたい飲食店の皆さまに向けて、その考え方と販促施策のアイデアをご紹介します。
飲食店の販促費の目安
一般的に飲食店の販促費の目安は売上の3%〜5%と言われています。ただし飲食店の規模、利益率、既存の販促施策の費用対効果によりこの数字は変わります。
利益の大きさ次第では販促費が売上の3%以下となるかもしれません。販促費の金額を算出する方法を2つご紹介します。
現時点の利益をあきらかにする
例えばあなたのお店の平均客単価が5,000円、来客数が毎月1,000組、原価や人件費などにかかる経費の合計が毎月4,500,000円だとします。
毎月の売上は5,000円×1,000組=5,000,000円です。経費が4,500,000円なので、販促費にかけられる最大の金額は500,000円となります。
利益の500,000円を販促費にすると売上の10%を使用していることになります。(※実際は500,000円の販促費がさらなる売上に繋がるため、売上に占める販促費の割合は10%を切ります。)
利益の500,000円を販促費として使用するか、5%の250,000円に留めておくかは経営判断次第です。
重要なことは現時点の利益を明らかにして事実をもとに販促費を決めることです。
現時点の販促費の費用対効果から考える
ROIという言葉をご存知でしょうか。
ROIとはReturn On Inevestmentの略称で、投資に対する利益がどの程度かを表した指標です。
ROIは「利益÷投資額(広告費)×100(%)」で表されます。
例えば500,000円の広告費で2,000,000円の売上が発生し、原価や人件費などの経費が1,300,000円発生しているとしましょう。
ROI={(2,000,000-1,300,000-500,000)÷500,000}×100%=40%となります。
ROIが0より大きい場合は使用した販促費から利益が発生していることを指し、0より小さい場合は赤字となっていることを表します。
現時点でROIが0より大きい場合は今の販促費の規模を継続させても構いません。
一方でROIが0より小さい場合は使用する販促費を縮小させたり、効果の見直しをしたりする必要があります。
飲食店の販促施策(新規顧客獲得)
新規顧客の獲得を目的とした販促施策をご紹介します。自社の目的やターゲットに合う施策を試してみてはいかがでしょうか。
Googleマイビジネスを活用する
Googleマイビジネスに登録するとGoogle検索やGoogle Mapでお店を表示することができます。
飲食店向け予約・顧客管理システムを手掛けるTableCheckが実施した【第3回グルメサイト意識調査】によると、消費者が飲食店を検索する際に最も利用されている媒体はGoogleです。
2020年の調査ではグルメサイト78.9%、Google78.5%という僅差でグルメサイトの利用率の方が高かったですが、2022年の調査では逆転する結果となり今やGoogleは飲食店探しにおいても欠かせない存在となりました。
Googleマイビジネスを利用されていない方は、この機会に登録されてみてはいかがでしょうか。
メリット
- ・飲食店検索における利用率が高い
- ・無料で始めることができる
デメリット
- ・一定の効果を得るために定期的な更新が必要
- ・悪い口コミを書かれる可能性がある
グルメサイトに登録する
食べログ、ホットペッパーグルメといったグルメサイトは飲食店を探す際にGoogle検索に次いでよく利用されます。
グルメサイトの最大の特徴は予約につながることです。
TableCheckが実施した【第3回グルメサイト意識調査】によると、20〜49歳が飲食店を予約する際に最も利用する方法はホットペッパーグルメ、次いで食べログという結果になっています。
50歳以上になるとインターネット経由での予約ではなく電話予約が最も多くなります。
しかし、最近のグルメサイトはサクラによる口コミが見られることから、利用率が下がってきているのも事実です。
メリット
- ・Google検索に次ぐ高い利用率
- ・予約につながりやすい
- ・無料で利用できるものもある
デメリット
- ・利用率が徐々に減少している
- ・グルメサイト内で上位表示するためには課金が必要
- ・信頼されなくなっている
SNSを利用する
引用:株式会社シンクロ・フードSNSを使った集客についてアンケート調査
Instagra、Twitter、TikTokなどのSNSは今や集客に欠かせないツールです。
2022年に株式会社シンクロ・フードが飲食店向けに行ったSNSを用いた集客アンケートによると、集客に最も活用されているSNSはInstagramだという結果が出ています。
集客にSNSを活用している飲食店の半分以上となる59.5%がInstagramを使用しています。
引用:株式会社シンクロ・フードSNSを使った集客についてアンケート調査
またSNSを活用して得られた効果について質問したところ、店舗の認知向上が63%、客足の増加が53.3%という結果になっています。
メリット
- ・無料で運用できる
- ・認知向上や集客の増加につながる
デメリット
- ・継続的にアカウントを運用しなければならない
Instagram、TikTok運用については以下の記事を参考にしてください。
▼関連記事
【目的別】SNS担当者が語るInstagram運用のヒント
https://www.akebono-print.co.jp/2022/01/06/snsmarketing-instagram/
【SNSマーケティング】TikTokを使った集客方法とは?TikTokの基礎知識から成功事例まで解説します
https://www.akebono-print.co.jp/2022/02/24/tiktok-snsmarketing/
ブログなどのオウンドメディアの運営
前述の通り、飲食店を探す際にほとんどの消費者がGoogle検索を利用します。
消費者がGoogleでお店を探せるようにブログやホームページを作るのはいかがでしょうか。ただしGoogleやYahoo!の検索結果に上位表示させるためにはSEOに取り組まなければなりません。
自社の記事が検索エンジンに高く評価され、検索結果で上位に表示されるようにする手法を「SEO対策」といいます。ちなみに、SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略称です。
メリット
- ・自社メディアへの流入数が増える
- ・中長期的に安定した集客を見込める
- ・ニーズがすでに高い顧客が流入するため、コンバージョン率が上がる
デメリット
- ・効果が出るまで時間がかかる
- ・サーバー代などのコストがかかる
▼関連記事
【初心者向け】SEO対策とは?自分でできる対策方法やポイントを解説
https://www.akebono-print.co.jp/2021/12/17/seo-measures/
テイクアウト・デリバリーの実施
引用:株式会社TableCheckポスタス株式会社「外食市場の動向をレポート」
株式会社TableCheckとポスタス株式会社は両社が提供する予約システム並びにPOSレジシステムに蓄積されたデータを分析し、外食市場の動向をレポートにまとめ発表しました。
1店舗あたりのテイクアウト・デリバリー売上を見ると、2020年2月は150,000円程度ですが2021年2月には270,000円程度と、約2倍になっています。
メリット
- ・新たな販路の拡大
- ・混雑状況でも入店を断る必要がない
デメリット
- ・デリバリーサービス手数料がかかる
- ・配達トラブルの可能性がある
Wifi・電源の設置
Googleのキーワードプランナーで「カフェ Wifi」「カフェ 電源」の検索ボリュームを確認すると、それぞれ毎月1万〜10万回検索されていることがわかります。
飲食店、特にカフェを利用する顧客にとってWifiや電源は重要であると言えるでしょう。
最近では全席で電源とWifiが利用できるファミリーレストランなどもあり、一定の需要があることが想定されます。
訪日外国人向けに観光庁により実施された調査によると、2018年度に来日した外国人が2番目に困ったことが無線LAN環境、つまり無料でWifiを利用できる場所が少ないことでした。
お店にWifiを整備することで訪日外国人の集客にもつながると言えるでしょう。
メリット
- ・集客につながる
- ・訪日外国人の集客にもつながる
デメリット
- ・導入に費用がかかる
- ・お店の回転率が下がる可能性がある
看板・タペストリー・のぼりを設置する
お店に看板・タペストリー・のぼりを設置すると通行人の興味をひくことができます。
初めてお店の前を通る人も、普段からお店の前を通る人も看板で商品やキャンペーンの告知を行うことで集客につながります。
メリット
- ・お店、商品の認知拡大
デメリット
- ・制作に費用がかかる
ビラ配りを行う
お店の前でビラ配りを行うことも集客には効果的です。
以下の2点を意識すると、ビラを受け取ってもらえる確率があがります。
- ビラを渡す相手に合わせて適切な声をかける
- クーポンやセールなど魅力的な情報を伝える
特定の施設の中でビラを配る場合は所有者への確認が必要です。また公道でビラを配る場合は最寄りの警察署で道路使用許可申請をしなければなりません。
道路交通法では使用許可を得ずにビラを配った場合の罰則も規定されています。
メリット
- ・来店の促進
デメリット
- ・ビラの作成に費用がかかる
- ・警察署や施設所有者の許可が必要
他のお店にチラシを置いてもらう
チラシを他のお店に置いてもらってみてはいかがでしょうか。チラシを置いてもらうにはその店に依頼をしなければなりません。
まずは仲の良いお店のオーナーに相談をしてみましょう。依頼するお店にお互いにチラシを置くという条件であれば、提案を受け入れてもらいやすいです。
チラシを置いてもらいやすいお店はホテルやゲストハウスなどの宿泊施設やコワーキングスペースなどがあります。
メリット
- ・チラシを配る手間がかからない
デメリット
- ・チラシを置かせてくれそうなお店を探さなければならない
リピーター顧客獲得
リピーターの集客を目的とした販促施策をご紹介します。
公式LINEを運用する
2022年3月末時点で月間9,300万人のユーザーがLINEを使用しています。
日本の人口1億2,500万人であることを考えると、その普及率の大きさがわかります。10代、60代以上を含む各年代に偏りなくユーザーがいることが特徴的です。
引用:株式会社シンクロ・フードSNSを使った集客についてアンケート調査
飲食店の集客においてLINEの公式アカウントはInstargam、Facebook、Twitterに次ぎ4番目に多く利用されている媒体です。
LINE公式アカウントでは、友だち追加しているユーザーに向けてテキストや画像、動画、スタンプなどのメッセージを配信できます。
メリット
- ・ユーザーをセグメントしてメッセージの配信ができる
- ・クーポンを配信できる
- ・デジタルポイントカードの機能を利用できる
- ・無料プランで始められる
デメリット
- ・多くのユーザーにメッセージを送るには課金が必要
- ・ブロックされる可能性もある
クーポンを配布する
リピーター獲得に有効な手段の1つがクーポンの配布です。
クーポンの配布方法には以下の2つがあります。
- 紙のクーポンを配布する
- デジタルクーポンを配布する
紙のクーポンは自社で内製する方法とデザイン・印刷会社に外注する方法の2つがあります。クーポンは不正に印刷などされないように加工しなければならないので、外注がおすすめです。
デジタルクーポンは、自社のアプリで配信する方法、前述のLINE公式アカウントを利用する方法などがあります。
他にはTwitterアカウントの投稿をリツイートした画面をお店で見せると割引されるという仕様にすることで簡単に割引キャンペーンを開催できます。
自社でアプリを用意するのは、時間、金銭的なコストもかかりますので、どの方法でクーポンを配布するかはしっかり検討しましょう。
メリット
- ・売上増加に直接つながる
デメリット
- ・割引クーポンがないと顧客が来店しなくなる
- ・クーポンを用意しなければならない
ポイントカード
ポイントカードもクーポンと同様に紙とデジタルの2種類があります。
「10回の来店でOO円引き」「10回の来店で次回ラーメンが無料」というようなキャンペーンとすることで、リピーターの売上増加につながります。
リピーターの獲得といっても、下のように細かな目的を決めることで、用意する特典の内容も変わります。
- 10回以上来店してくれる熱烈なファンを作りたい
- まずは2回目、3回目の来店を促したい
メリット
- ・リピーターの売上増加につながる
- ・特典次第で、さらなる話題を呼べる
デメリット
- ・魅力的な特典でなければ効果が出ない
飲食店で販促を行うポイント
飲食店で行える12個の販促施策をご紹介しました。ただ施策を実行するだけでは思うような効果を出すことができません。
施策をより効果的にするための5つのポイントを解説します。
最も重要なことは商品、店内の雰囲気、接客
飲食店に集客を行うためにいろいろな販促施策を行うことは重要ですが、ただ施策を行えばよいという訳ではありません。
例えばあなたが飲食店の公式LINEからメッセージが送られてきた場合を考えてみましょう。
おいしそうな食事の写真と来店時に使える割引クーポンを受け取り来店したとします。
実際に食べてみて食事のクオリティが低かった場合、2回目に来店したり知り合いに紹介したりしたいと思うでしょうか。
行った集客施策でファンを作るには、商品のおいしさ、店内の雰囲気、接客などお店の高い品質が求められます。
目的・ターゲットを整理する
目的・ターゲットによって最適な集客施策が異なります。適切な相手に響く適切な訴求をしなければ効果が出ません。
集客施策の効果を最大化できるよう、まずは目的・ターゲットの整理から始めましょう。
効果を検証する
集客のために行った施策の検証をしていないという飲食店も多いのではないでしょうか。
施策の効果を検証し改善することで、前回よりも大きな効果を得ることができます。
定量・定性の二つの側面から振り返りを行うことをおすすめします。
具体的な例を見ていきましょう。
集客のためにチラシを配布したとします。以下のような項目を整理して、施策を評価し、改善箇所を洗い出しましょう。
- チラシを何枚作ったのか
- チラシを何枚配れたのか
- チラシ経由で何組のお客様が来店したから
- チラシ経由でいくらの売上が生まれたのか
- 1組の来店を獲得するのに、いくらコストが必要なのか
- 1組の来店を獲得するために費用対効果は問題ないか
「施策効果が大いにある/施策効果はあるが改善の余地あり/施策実施により赤字が生まれる」のいずれかで評価してみてはいかがでしょうか。
限られたリソースの中で最大限の効果を発揮するために、施策の振り返りは必要です。
他のお店の成功事例を参考にする
販促施策があまり上手くいかないという方は他のお店の成功事例を参考にしてみてください。
集客に成功しているお店がどのような目的で、どのような施策を行っているのか調べてみましょう。
販促施策はあけぼの印刷社にお任せください
あけぼの印刷社は印刷物の制作はもちろんマーケティング支援も行っています。
チラシ、看板、ポイントカードのオフラインの施策、ホームページの作成、Web広告の運用などオンラインの施策どちらも対応が可能です。
飲食店に限らず様々な業界のお客様をサポートする中で培ったノウハウでお客様の集客をお手伝いします。
飲食店の集客でお困りの方はお気軽にご相談ください。