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STP分析とは?自社の強みを明確化し、競合他社との差別化を図るためのポイントをご紹介!

フレームワーク マーケティング

本シリーズでは、マーケティング担当になったら最低限知っておきたいフレームワークをピックアップして考え方をご紹介していきます。

第7弾は「STP分析」をピックアップします。

第1弾から順に読みたい方はこちらから▼

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第1弾:PEST分析
https://www.akebono-print.co.jp/2021/07/pest-analysis/

第2弾:3C分析
https://www.akebono-print.co.jp/2021/07/3c-analysis/

第3弾:5フォース分析
https://www.akebono-print.co.jp/2021/09/5force-analysis/

第4弾:SWOT分析
https://www.akebono-print.co.jp/2021/09/swot-analysis/

第5弾:AIDMA
https://www.akebono-print.co.jp/2021/10/aidma/

第6弾:AISAS
https://www.akebono-print.co.jp/2021/10/27/aisas/
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今回取り上げるSTP分析とは、アメリカのマーケティング第一人者であるフィリップ・コトラー氏が提唱した分析手法で、

 ・Segmentation(セグメンテーション)
 ・Targeting(ターゲティング)
 ・Positioning(ポジショニング)

の3つの頭文字からなるフレームワークを指します。STP分析の位置付けとしては、内部環境を分析する3C分析やSWOT分析などの手法と、マーケティング施策を考えるための4P分析との中間を補う戦略立案のための手法です。

これまでのマーケティングブログで取り上げた分析について、ひととおり取り組んでみた方は、次のステップとして今回ご紹介するSTP分析へと進んでいただけたらと思います。

STP分析とは?

STP分析とは3つの頭文字をとって名付けられた分析手法で、欧米では非常にメジャーなフレームワークです。日本でも多くの企業が導入しています。

マーケティングといえば「誰に、何を、どのように売るか」がテーマですが、STP分析はこの中でも「誰に」「何を」を考えるための重要な分析手法です。

STP分析は商材を作る際に、商品・サービスの特徴や値段、強みといった他社との差別化を図るためにも欠かせない工程です。

STP分析の3つの要素を詳しくみていきます。

Segmentation:市場の細分化

Segmentation(セグメンテーション)は、3つの要素のなかでも最も注意が必要な要素です。
市場の細分化はどこまでやるのかを明確にしなければ、際限なく細かく分けられてしまうためです。

終わりを決めて次のTargetingに進むためにも、STP分析で一般的に用いられる細分化の区分を4つご紹介します。

デモグラフィック
(人口統計的変数)
アンケートでよく見る年齢や性別の解答欄は、まさにこのデモグラフィックにあたります。セグメントを検討し、確認する目的がほとんどです。他にも既婚か未婚、学歴や職業などを問うことも多いです。デモグラフィックの視点は、このように人として変わらない基本的な属性情報を指します。
ジオグラフィック
(地理的変数)
地理的な要因で区分する視点です。例えば、温暖な地域か寒冷な地域に住んでいるのかで、住宅に求められる断熱性能は異なってきます。地理的な特性により変化する要素をもとに、市場や顧客を分けるという視点です。
サイコグラフィック
(心理的変数)
心理的な要素で区分する視点です。好き嫌い・思想などをとらえて人を分けます。価値観、性格、購入動機といった個人の心理に基づいた情報を使ったセグメント指標を指します。
ビヘイビアル
(行動変数)
人の行動に着目して区分する視点です。いつ・どこで・どんなタイミングで商品が売れたのかを分析し、「休日の過ごし方」や「誰と行くか」といった様々な行動に着目して区分します。

Targeting:顧客を設定

次にTargeting(ターゲティング)です。セグメンテーションは顧客を「分ける」作業でしたが、ターゲティングはその分けた顧客・市場のなかのターゲットを決める作業をします。

セグメンテーションの工程で細分化したグループのなかから、まずは「3C分析」の視点で自社が狙うべき魅力的なグループ(=ターゲット)を決定します。

<外部環境>
 ・Customer(市場顧客)の視点:市場や顧客のニーズをつかむ
 ・Competitor(競合)の視点:競合他社が市場のニーズにどのように対応しているかを把握する

<内部環境>
 ・Company(自社)の視点:市場や顧客、競合他社にどう向き合っていくかを見出す

3Cの視点で魅力が見当たらないグループだとわかれば、すぐに他のグループに狙いを切り替えましょう。

また、グループの評価をする際には、以下の「5R」の視点も掛け合わせるのがおすすめです。

 Realistic Scale ー有効な規模ー
  └利益が出る規模か?
 Rate of Growth ー成長率ー
  └今後も成長するか?すぐに刈り取って終わってしまわないか?
 Rank & Ripple Effect ー優先順位と波及効果ー
  └優先順位の確認と、近接した市場にも売上が望めるか?
 Reach ー到達可能性ー
  └マーケティング施策に反応はあるか?
 Rival ー競合ー
  └競合の数は?競合より優位性があるか?

3C分析の後に、5Rを掛け合わせてグループ(=ターゲット)の評価が終わり次第、ペルソナ(理想の購買ユーザー像)を作っていきましょう。

Positioning:立ち位置

最後にPositioning(ポジショニング)を決めます。競合他社との違いを明確化し、優位性のある立ち位置の選定を目指します。

時には、すでに大手がひしめく市場に挑戦する場合もあるでしょう。優位性なしに挑戦していくのは厳しいので、競合の特徴を詳しく分析して、立ち位置を明確にしていきましょう。

STP分析のポイント

STP分析の3つの要素についてわかったところで、実際に活用する際のポイントを押さえておきましょう。

1.3つの要素は互いに作用するように

 ・Segmentation(セグメンテーション)
 ・Targeting(ターゲティング)
 ・Positioning(ポジショニング)

3つの要素が全て連動した要素として捉えましょう。各要素を単体で考えてしまうと、結果的に矛盾する可能性があります。

例えばターゲットを高所得層と置いた後に、ポジショニングのために価格を低く設定してしまうと、肝心のターゲットにブレが生じてしまいます。必ず三つの要素が論理的に作用するように注意して分析を進めましょう。

2.顧客視点に立って考える

STP分析はもちろん、マーケティングの分析をする際には忘れてはならないポイントです。顧客視点を忘れてしまうと、自社の都合や個人の理想優先になるなど、売れない商材を生み出しかねません。

IT技術の発達により、顧客の行動履歴をデータで細かく把握できるようになっているため、行動変数を元にしながら顧客ファーストで分析を固めていきましょう。

3.競合のビジネスモデルを把握しておく

顧客を設定するターゲティングの3C分析でも見えてくる部分ですが、あらかじめ競合のビジネスモデルは把握しておきましょう。
例えば、商材をリリースしたあとに「競合ひしめくレッドオーシャンだった」ことに気づき、差別化なしで戦っていくのは大変です。

市場のなかで成長可能性のある有望なグループ(=ターゲット)を見極め、自社商材の差別化を明確にするためにも競合の分析は欠かせません。

4.分析結果を冷静に見直す

これまでのポイントを踏襲して分析結果が出揃ったら、冷静に見直すことも忘れないようにしましょう。
STP分析で導き出した答えは必ずしも正解とは言えませんし、正解が一つとも限りません。マーケティング施策の実施前に、STP分析に関わっていない他部署などの第三者に確認してもらうのも一つの手でしょう。

あくまでも「分析」であり、実際のデータはマーケティング施策実施後にみえてくるため、最初のSTP分析結果にこだわりすぎず、随時見直しをしていくのが大事です。

実在の企業に当てはめてSTP分析をしてみよう

2015年頃から若者を中心に大流行したタピオカドリンク。2015年に日本1号店をオープンし、タピオカドリンクの代名詞ともいえるブランド「ゴンチャ」をピックアップします。

各要素の大まかな分析結果は図の通りです。それぞれ詳しくみていきましょう。

ゴンチャのSegmentation

 性別:女性
 年齢:10代後半から20代後半くらい(Z世代がメイン)
 性格:比較的社交的な人

「お茶をする」習慣のある女性をセグメントにし、このあとのTargetingにも連動するZ世代をメインにしています。

ゴンチャのTargeting

 ・流行に敏感で、SNSを日常的に使っている層
 ・学校・会社終わりに友人と出かける方

InstagramやTwitterなどのSNSから流行をキャッチアップし、「インスタ映え」を狙って投稿する習慣のある層をターゲットにしています。

プロモーションやお客を呼び込むためのディスカウントをせずとも、SNSから情報をキャッチしたユーザーが来店する循環が作れているといえるでしょう。

ゴンチャのPositioning

以下の記事※で、ゴンチャ ジャパンの社長が「お茶のスタバ」を目指していると明言しています。ゴンチャが展開する20カ国のなかで、日本では唯一メニューから「コーヒー」を省いているのです。

さらに、展開する世界のなかで価格帯は最も高い設定にし、ターゲットの10代が「少し高い」と感じる価格設定になっています。
価格帯はまさにスターバックスコーヒーと同じくらいです。

※参考:タピオカドリンク「ゴンチャ」が大人気のワケ|東洋経済ONLINE

まとめ:戦略立案にはSTP分析が欠かせない

実在の企業をピックアップしてSTP分析を行いましたが、ゴンチャのタピオカドリンクは流行するべくして流行したように感じました。

ゴンチャはすでに世界でも展開しているなかで、日本特有の設定(価格帯や販売商品の選定)をして、競合を見極めながら明確な自社の立ち位置を考えた結果、流行を生んだといえるでしょう。

このように、STP分析を行って立ち位置を明確化することで、ターゲットのニーズを満たし、独自の流行を作ることにも繋がります。

成功している企業や商材のSTP分析を自分でしてみることで、分析の様々な観点も養われることでしょう。ぜひチャレンジしてみてください。

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