Z世代マーケティングに紙媒体が効果的な理由とは?消費行動の特徴&事例も解説

マーケティング

世界の人口77億人におけるZ世代の割合は32%とされ、市場に与える影響力が増しています。今後の企業戦略を考える上でも、Z世代に対するマーケティングは重要なポイントといえるでしょう。

デジタルネイティブのZ世代に、「紙媒体の訴求効果があるのか」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

そこで今回は、Z世代の特徴・消費行動パターンを紹介した上で、Z世代に紙媒体が効果的な3つの理由を解説します。さらに、Z世代に対する紙媒体のマーケティング事例も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

Z世代の特徴・消費行動パターンとは?

まずは、Z世代の特徴と消費行動パターンについて見ていきましょう。

Z世代は「真のデジタルネイティブ」

そもそもZ世代に明確な定義づけはなく、一般的には「1990年代後半から2000年代生まれの世代」を指します。1960年代から1970年代生まれを指す「ジェネレーションX世代」や、1980年代から1990年代生まれを指す「ミレニアル世代」の次の言葉として使われています。

内閣府が令和4年3月に公表した「令和3年度⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査」によると、学校種別のインターネット利用率は以下のようになっています。

  • ・ 小学生(10歳以上):96.0%
  • ・ 中学生:98.2%
  • ・高校生:99.2%

引用:令和3年度 ⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査調査結果(概要)

このように、若年層ではインターネット利用が広く浸透している上、TwitterやInstagramなど各種SNSの利用も身近にあることから、Z世代は「真のデジタルネイティブ」や「ソーシャル世代」とも呼ばれます。

Z世代の消費行動パターン

Z世代の典型的な消費行動としては、以下3つの項目が挙げられます。

  1.   買い物での失敗を防ぐため、事前リサーチを慎重に行う
  2.   自身が価値を見出せる商品・サービスに対してのみ、お金と時間を使う
  3.   コストパフォーマンスとタイムパフォーマンスを意識して、無駄なく購入する

上記のなかでも、2つ目に挙げたいわゆる「メリハリ消費」は、Z世代に多く見られる消費行動です。メリハリ消費では、自身が価値を見出した商品・サービスに対しては、ためらうことなくお金と時間を差し出す一方、魅力を感じないものに対しては消費を避けます。

また、コストパフォーマンスに加えて、タイムパフォーマンス(時間対効果)を意識するのもZ世代に顕著な消費行動でしょう。

近年は、手元のデバイスを使って手軽に楽しめるコンテンツが隆盛していることもあり、「時間とお金をあまりかけずに満足感を得たい」という価値観が、Z世代では特に強まっている傾向です。

Z世代マーケティングに紙媒体が効果的な3つの理由

真のデジタルネイティブ世代とも呼ばれている一方で、紙媒体に魅力を感じるZ世代がいるのも事実です。ここでは、Z世代に紙媒体が効果的な3つの理由を紹介します。

媒体に「温もり」を感じる層が多い

Z世代は、紙媒体に対して「温もり」を感じる層が多い世代であるといわれています。というのも、ほかの世代と比べて、Z世代は小さな頃からデジタル製品やインターネットが身近に存在している世代のためです。

一般社団法人日本ダイレクトメール協会の「DMメディア実態調査2021」によれば、本人に宛てた封書やハガキなどのDMの開封・閲読率は79.5%に上っています。さらに、購入・利用や資料請求なども含め、何らかの行動を起こした人は全体の21.0%という結果です。

引用:「DMメディア実態調査2021」調査報告書要約版

中でも、男女ともに若年層ほどDMによる行動喚起効果が高く見られています。なぜ行動を起こす人の割合が高かったかというと、クロスメディアとしての効果はもちろん、やはり紙のDMが持つ「温もり」がもたらした効果も理由に挙げられるでしょう。

「ハンドメイド効果」が見込める

消費者が実際に手にできる紙媒体は、Z世代にハンドメイド効果を与えることも期待できます。ハンドメイド効果とは、手作りの商品など「手間がかかっている」と認識できるものほど、高評価に傾く消費者心理のことです。

先述のとおり、Z世代の消費行動の一つにはメリハリ消費が挙げられます。つまりZ世代は、自身が魅力を感じた商品・サービスであれば、惜しむことなく購買行動につなげる世代ともいえるのです。

例えば、従来は電子メールで実施していた発信を封書に切り替えるなど、ハンドメイド効果が見込める方法を実践することで、Z世代への訴求効果を高めやすくなるでしょう。 

購入ニーズは「電子書籍より紙の本」

入手しやすい電子書籍よりも、紙の本のほうが購入率は高いというアンケート結果も出ています。これは、ピックアップ株式会社が運営するZ世代向けチャット小説アプリ「TELLER(テラー)」内で実施されたアンケート結果によるものです。

同調査では、「普段本はどこで購入しますか?」という質問に対し、Z世代の読者が以下のように回答しています。

  • ・ 書店:90.2%
  •  ・ ネットショッピング:1.8%
  • ・電子書籍購入サイト:3.6%
  • ・コンビニ:0.8%
  • ・本を購入しない:3.6%

引用:Z世代読者に意識調査!ワカモノは紙派が多い?意外な消費行動が明らかに

上記のとおり、書店で紙の本を購入するZ世代は、なんと全体のおよそ9割を占めています。このアンケート結果は書籍に限らず、その他の紙媒体にも共通する内容と捉えられ、Z世代における紙媒体のニーズの高さがわかります。

Z世代×紙媒体のマーケティング事例

ここからは、Z世代向けの紙媒体によるマーケティング事例を2つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

【事例1】「エモロジー」がテーマの文房具でヒット

まず1つ目に紹介する事例は、文房具メーカーのプラスが手がけた「COE365(コエサンロクゴ)」です。「COE365」が掲げるテーマである「エモロジー」は、環境保全の意味がある「エコロジー」に、若者が使う「エモい」という言葉を掛け合わせたもの。

例えば、エコロジーの実現として「COE365」が展開するノートやシャープペンシルには、再生紙、再生樹脂などが使用されています。

また、エモいという面では、ノートの表紙は「教室」「通学電車」「帰り道」などのテーマを据えた全5種類で、人気イラストレーターである純頃(じゅんごろ)氏の手がけたイラストが特徴的です。

さらに、製品やパッケージに印刷されたQRコードを読み取ることで、イラストとリンクする「エモ音」と「ストーリー」を体験できるという仕掛けも、Z世代の心をつかんだ理由の一つでしょう。

引用:「COE365(コエサンロクゴ)」

【事例2】「手帳の作り方・整理術」でフォロワー18万人超

2つ目に紹介する事例は、大阪の老舗文房具店「和気文具」です。和気文具では、2013年よりプライベートブランド「WAKI STATIONERY」を展開し、オリジナル手帳やポストカードを販売。

引用:[和気文具]フォロワー15万人超えの公式インスタグラムから生まれた”手書きを楽しむ”オリジナルテン

なかでも、手帳の自作に使える「和気文具オリジナル 手帳テンプレート」は、自らの手書き文字をSNSに投稿するZ世代からも高い支持を集めています。

また、和気文具では、公式Instagramで手帳の作り方や手帳の整理術も発信しており、2022年10月時点のフォロワーは18万人超という人気ぶりです。紛れもなくZ世代マーケティングの成功事例といえるでしょう。

引用:文具 文房具 手帳 和気文具

まとめ

Z世代は、真のデジタルネイティブと呼ばれるほど、小さな頃からデジタル製品が身近な世代です。そのため、Z世代マーケティングに紙媒体を駆使することで、ハンドメイド効果が見込めるなどのメリットがあります。

あけぼの印刷社なら、ダイレクトメールやパンフレット、オリジナルメモ帳など、紙を主体とした製品の制作に対応しております。

さらに、ターゲットやニーズを事前にヒアリングした上での「Web広告運用代行」にも対応しているため、紙媒体とWebを組み合わせた販売戦略も可能です。

Z世代に対して効果的なマーケティングを行いたいという方は、ぜひあけぼの印刷社までお気軽にご相談ください。


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