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【社長インタビュー】「あけぼの印刷社」山田周社長にインタビューを行いました

お知らせ インタビュー

株式会社あけぼの印刷社は、今年で創業75年を迎える茨城県の印刷会社です。

1946年の創業以来、印刷を通じてお客様の「伝えたい」を形にしてきました。近年では、印刷だけではなくWebなどの最新技術も取り入れながら「情報伝達業のプロフェッショナル」として事業展開をしています。

また、茨城県の企業としては珍しく「副業人材」や「リモートワーク」を導入するなど、新しい取り組みを積極的に行っています。2022年には「シェアオフィス」をオープンし、社外の人材との協力をさらに強めていく予定です。

まさに変革期にあるあけぼの印刷社ですが、どんな未来像から今の変革を行っているのでしょうか。

2022年最初のコンテンツとして、山田社長に「あけぼの印刷社が目指す未来像」を伺いました。

情報伝達業としてのあけぼの印刷社

ーあけぼの印刷社は今、変革期にあると思います。それはどのように始まったんでしょうか?

あけぼの印刷社に戻ってきた当初は「効率的な印刷会社」をやろうと思っていました。徹底的に自動化と効率化をする印刷業です。ですが、印刷市場が縮小し続けているので、どれだけ効率化をしても売上や利益が伸びないんですよね。

そのときに、たまたま副業の人に財務を見てもらう機会がありました。一流の人に財務の分析をしてもらうと、いままで見落としていた会社の姿が見えたんです。それから、効率的な印刷業を追い求めるよりも、社外の人とコラボレーションして「情報伝達会社としての新しい可能性を探した方が面白い」と思いました。

父からは「紙を使って情報を伝達する会社だ」と言われていました。父は「製造業」ではなく「情報伝達業」として会社を運営していたんです。今は一周して製造業から情報伝達業に戻ってきた感じです。

会社としての新しい取り組み

ー変革のために実際にどのような取り組みを行っているのでしょうか?

会社の枠を広げる取り組みの一つとして、今年(2022年)の夏を目処に「シェアオフィス」を展開します。うちのシェアオフィスは入居費のビジネスモデルではないです。あけぼの印刷社のお客様の困りごとを解決するために展開します。「お客さまに求められているけど、自分たちが提供できない部分を副業や個人事業主の方とパートナーになることで解決する」というモデルです。歌でいうとフューチャリングですね。

ARやVRといった最新技術を扱える人や動画に強い人など、あけぼの印刷社に足りない部分を外部の人に補ってもらいたいと思っています。

ただ誤解されたくないのは「会社としてのベースはアナログの印刷にある」ということです。ビジネスモデルの根幹もアナログです。「印刷という土台があるからこそ、新しい可能性にチャレンジできるんだ」というのはきちんと伝えたいですね。印刷は会社の根幹としてなくてはならない部分です。

そのうえで、アナログだけでは提供できていない価値をコラボレーションで補います。外部の人が社内に入ることで、うちの社員にとっても刺激になると思うんです。最初は戸惑うこともあると思いますが、信頼しているスタッフたちなので自分が知らないことも学び合ってくれると信じています。

あけぼの印刷社の原点

ー会社としての原点はどこにあるんでしょうか?

それは祖父の時代にあります。祖父が敗戦後に払い下げの印刷機を買って印刷業をはじめました。創業当初はマニュアルをつくる会社でしたが、だんだんと茨城県でマニュアルを作らなくなったんです。それで父の代から、折込チラシなどの商業印刷業が始まりました。直接、消費者の手に届くものを作り始めたことは大きな変化だったと思います。

あけぼの印刷社の強み

ーあけぼの印刷社の強みとはなんでしょうか?

それはなんといっても「設備力」ですね。広い敷地があり、設備がすべてそろっていることは財産です。設備がなければ印刷という仕事はできないんです。

印刷会社として、創業から75年間もお客様の期待に応えてきたという「歴史」と「実績」は、設備力と優秀なスタッフの力だと思っています。あとは、制作における全工程を「ワンストップ」で担当できることもうちの魅力のひとつです。企画立案から、デザイン、制作、梱包、納品のすべてに対応できるので、当社だけで制作から納品までを行えます。実際に、長年うちに依頼してくださるお客様は、ワンストップだから出来る細やかな対応に魅力を感じてくれています。

デジタルの導入

ー今はデジタルにも力をいれていますよね。デジタルを導入したきっかけはありますか?

1990年より前、茨城県では「印刷」が情報の伝達の主流でした。1990年代以降にインターネットが台頭して、それ以降は紙とインターネットで情報が伝達されるようになりました。情報伝達をお手伝いする会社としては「デジタルとアナログを両方を扱えなければいけない」と思っています。だからこそ、デジタルとアナログの両方を手がけるようになりました。

茨城県は47都道府県で唯一、地方テレビ局がないんです。テレビ局がないので電通や博報堂といった「情報を整理して伝える」役割の総合広告代理店がいません。うちはそのポジションを狙っていきたいと思っています。

マーケティング部の設立

ー昨年にマーケティング部を設立したと伺いました。それによる変化はありましたか?

デジタルを導入するときは「印刷に加えて、Web広告などのデジタル販促サポートも対応可能にする」程度にしか思っていませんでした。印刷だけでなくWebも対応できる「印刷かWebを選べる」会社になろうと考えていました。

ですが、マーケティングに強い社員が入社してくれたことで「デジタル or アナログ」ではなく「お客さまにとっての最適な伝え方」を考えられるようになったんです。これはなかなか難しいことで、印刷会社がWebをやると、どうしても印刷に引っ張りたくなってしまうんです。その方が慣れているし、会社の設備を効率的に回せるからです。Webの会社も同じで、印刷は外注することになるから、Webに引っ張りたくなります。「アナログ or デジタル」では、本当の意味でお客様のためになっていません。

うちはデジタルとアナログを両方とも持っているからこそ、お客様にとってベストな方法を提案できます。マーケティング部ができたことで、お客様の目的やターゲットをヒアリングしてから「デジタルかアナログか、あるいはミックスか」を考えられています。これがあけぼの印刷社の新しい強みになっていると思います。

お客さんからの反応の変化

ーデジタルやマーケティング部の導入後、お客様からの反応はいかがですか?

デジタルやマーケティングの力が加わったことで、お客さまからの「予算の預かり方」が変わりました。これまでは「この制作物をつくってください」とピンポイントでの依頼でしたが、今はお客さまの「広告宣伝費の予算」をお預かりするケースも出てきました。予算の使い方を提案するだけでなく「広告宣伝費をまるごと運用してほしい」と依頼されることも増えています。新しい価値を提供できるようになり、情報伝達会社としての信頼も高まっていると感じています。

会社として目指す姿

ーこれからのあけぼの印刷社を語る上でのキーワードがあれば教えてください。

「新しいことにワクワクする会社」「枠を外して考える」「80点を最速でつくる」「ありものでつくる」の4つです。

①「新しいことにワクワクする会社」

前職はソフトバンクにいたのですが、その前はボーダフォンにいました。ボーダフォンがソフトバンクに買収された時、社内ではすでに「ドコモを抜くぞ」という高揚感があったんです。孫社長が先頭に立ってそう言っていましたね。僕はそれを聞いてすごくワクワクしました。そういう高揚感をうちの社員にも与えたいと思っています。

地方の中小企業というと保守的なイメージがありますが、当社はその閉塞感に風穴を開けていきたいと思っています。「新しいことにワクワクして、どんどんチャレンジする会社」にしたいです。「あけぼの印刷社って面白いことやるよね」と言われる会社でありたいですね。

目指すのは昔のソニーですね。商品発表会や事業戦略発表会のたびに面白いことを発表する会社がいいなと思っています。

シェアオフィスを企画したときも「まずやってみよう」という精神でした。やった後のことを考えても仕方ないから、面白いと思うことはチャレンジしようと思いました。

今後は、ビジネスで大成功する見込みがあるかだけでなく「すごい人たちと面白い仕事をしていきたい」です。ただそれができるのは、今まで積み上げてきた歴史と実績が基盤にあるからこそです。

②「枠を外して考える」

ー2つ目の「枠を外して考える」とはどういうことでしょうか?

新しいことを企画するには「今ある枠を一旦取り払って考える」ことが必要です。枠を外して考えるというのは、ぼくがファミコン世代であることも影響していると思います。というのも、ぼくは任天堂の岩田さんと、スーパーマリオを作った宮本さんの大ファンなんです。

岩田さんが任天堂の開発スタッフにインタビューをする「社長が訊く」というWebコンテンツがあって、その中に「Wiiの開発秘話」が載っています。全文を正確には記憶していませんが、「ポリゴンの表現力を極限まであげていく新商品開発を目指すと、開発が段々と苦しくなる。そこで、いままでと違うインターフェースとなるリモコンや体重計(Wii Fit)みたいなまったく別のものを隣に置くことで、そのあとの開発がすごく楽になった。何かの進化系を作り出すのではなく、まったく別のものを生み出す必要があるんだ」ということを言っていました。それを読んだ時に、ものすごく共感したんです。

当社も「100点を追求するのではなくて、80点までいったら残りの20点を追わずに新しいことにチャレンジしたい」と思っています。

③「80点を最速でつくる」

ただし改良をするからには、80点に達するスピードにこだわっていきたいです。

「空回りしながらでも制作して、改善を繰り返して完成度を高める」という考え方はあけぼの印刷社の根幹にもあります。一生懸命時間をかけて100点のものを出すよりも、最短で80点のものを作り、市場やお客さんに育ててもらいながら、クオリティをあげていく。これは1980年代の日本や、今の中国の深センやアメリカのテスラと同じやり方ですね。

④「ありものでつくる」

ー「ありものでつくる」とはどういうことでしょうか?

通常、印刷会社は「半年かけてフルスクラッチして300万円のシステム」をつくります。でも、今はノーコードでシステムを作れる時代です。システムや仕組みを作るときに、ほぼお金をかけずに作ることが出来るんです。安いソリューションがネットにあるから、作ろうと思えばなんでも自分で作れるんです。僕の時代では「システムはシステム屋さんが半年かけて何百万もかけてつくるもの」でした。そこに10年間のタイムラグがあるんです。だからこそ、今の時代の常識で物作りをしたいです。

スマホが普及する前、日本人が欲しいと思っていた携帯は「地デジ、防水、電池長持ち、Suica・FeliCa」でした。それでも、iPhoneが出て一気にひっくり返されました。結局、この4つの要素を入れてつくっても、行列はできなかったんです。

だから、作りこんだものよりも、あり物をセンス良く組んでいくほうが面白いと思うんですよ。そこで鍵になるのは「スピード」です。80点までに達成するスピードをどれだけ早くできるかが勝負だと思っています。

変革の「あけぼの」

ー振り返ってみて、会社としてのターニングポイントはいつだと思いますか?

今ですね。今があけぼの印刷社のターニングポイントです。変革前夜、まさに「変革のあけぼの」です。逆に、ここで変化できなかったら、当社の目指す200年企業としての未来はないと思っています。

デジタルに取り組んだり、個人事業主・副業人材とコラボレーションしたりと、すでに筋道は用意できています。数年前からいろいろと模索して準備をしてきました。これからは、今まで整備してきたアイデアをどんどん実行していく段階です。だからこそ、2022年は「変革の年」なんです。2022年は、デジタルの施策や副業人材とのコラボレーションが当たり前となり、あらゆるお客さんの課題解決に貢献できる企業に進化させていきます。

2022年の抱負

ー2022年の抱負を教えてください。

「誰ひとりとして置いていかない。社員全員で次のステージにあがる」これが2022年の抱負です。

ただ自分の発信不足もあり、まだまだ現場や社員には「変革を起こす」という実感を与えられていません。だからこそ、粘り強く会社のビジョンを伝えていきたいと思います。今度、映画館を貸し切って事業戦略会をやろうと企画もしています。

求める人物像

ー今後、あけぼの印刷社に入社してほしい人物像はありますか?

「好奇心」と「探求心」が旺盛な人ですね。この2つがあれば、時代が変わっても自分から学ぶので大丈夫だと思います。その道のプロフェッショナルの人でも、5~10年したら持ってる知識は古くなります。でも、好奇心と探求心があれば、新しい技術や新しいやり方を探求するから古くならないんです。

今はプロフェッショナルではないけど、好奇心と探求心が旺盛で、勉強することや新しいことを学ぶことに抵抗がない人と一緒に仕事したいと思います。

今までの経験から「胡坐をかいたひとはそこで終わる」と思っています。常に変わり続ける必要があるんです。「好奇心」と「探求心」を持ち続けていれば、変わり続けられますよ。うちに入る人はそういう人であってほしいですね。

インタビュー後記

山田社長の言葉はひとつひとつが力強く、意志をもっていました。「変革ができるのは茨城県の印刷会社としての歴史や実績があるからだ。決して印刷を手放すわけではない。情報伝達業としてさらに飛躍するために、印刷を基盤にしながら新しいチャレンジを行っている」という言葉が随所に出ていたことが印象的でした。山田社長の信念として「印刷業への敬意と、会社としてさらに飛躍するためのチャレンジ精神」が根底にあるのだと、お話を伺っていて思いました。

2022年、あけぼの印刷社がどのような変革を遂げるのか、是非注目していただければと思います。

あけぼの印刷社『マーケティング支援事例集』

あけぼの印刷社では、Web広告の運用だけでなく企画・実行・分析までの一連の流れを代行するWebマーケティング支援を行っています。

本書では、あけぼの印刷社が実際に行っているマーケティング支援の事例を紹介しています。ビジネスや業務のお悩みについて、どんなお手伝いができるかをお客様に知っていただくために制作しました。


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